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【舘内レポート】八戸への感謝

今日、10月4日から旅に参加しました。

旅に出発するぞと掛け声をかけた張本人の私が旅に行かないのでは、なんともしまらない。それどころか、日本EVクラブの不文律である「隗より始めよ」違反である。

といいながら、経産省の中庭で盛大な出発式を開催していただいてすぐの27日に経産省のタウンミーティングへの出席要請だ。大事な要請をほごにして旅に行くわけにはいかない。といっている間にEVセブンは新潟へ、秋田へとずんずん足を伸ばしてしまって、行こうにも行けなくなってしまった。

一方、日本EVクラブは10月14日に最大のイベントである「日本EVフェスティバル」の準備で忙殺されている。事務的にはまったく役に立たない私でも、いくつかの大事な判断はしなければならず、そのためには昼寝をしてでも事務所でいなければならない。そんなわけで、ようやく八戸市から合流できたというわけだった。

私の担当は、久慈、宮古、石巻、仙台である。先の大震災で津波の被害に遭われた地域をこの目で見て、亡くなられた多くの人たちの魂を鎮められたらいいと、そんな思いもある。

さて、3日の夜に八戸に入ったら、EVセブンの製作者の東北自動車の中里明光社長からさっそく焼肉のご接待である。EVセブンの製作途上で八戸に寄るたびにごちそうになって、その上のご馳走なので、恐縮した。しかし、これほどまでも八戸の人たちと親しくなれるとは、私の人生のシナリオには一言も書かれていなかったので、たいへん驚いている。これもEVが結ぶ縁、絆かもしれない。

4日、つまり今日は「EVスーパーセブン急速充電の旅」の出発式の八戸版である。

たくさんのお客様に来ていただき、八戸のEVに対する熱さを改めて感じた。中里社長には“EVスーパーセブン応援歌”まで作っていただき、さらにはGMTのアースガールズさんたちに歌って踊っていただいた。EVに係わって21年。歌を作っていただいたのも、歌っていただいたのも初めてである。感謝、感謝。

この八戸の熱さには、EVセブンの“…77″なるカーナンバーが大いに貢献している。「おらが町のナンバーを付けたEVが全国を回ってくれる」と、八戸の市民の方々はこのナンバーをたいへんに誇りにされている。ありがたいことだ。

去年のことだが、改造前にEVセブンの名義変更をすることになった。そこで私は、「八戸の東北自動車が作るのだから….」と躊躇せず八戸ナンバーにすることを中里社長にお願いした。それが今では八戸市、さらに青森県の「おらが町の電気自動車」になっている。これこそナンバーの放つ激しく強いオーラなのである。

私たちは、どこかに帰属しないと魂が鎮まらない。おそらくその基本的なベースは家族だろう。次におらが町、故郷だ。あるいは企業、会社であるかもしれず、ある人にとっては出身学校かもしれない。これは、私たち人間が社会的な存在であることを示している。人という字は、左と右のノの字で支えあうと書くことからもわかるかもしれない。私は、私以外の人がいて初めて私になれる。だから、仲良くしましょうよということなのだ。

しかし、大地震による津波で家族を、会社を、故郷を失ってしまったたくさんの人たちがいる。「私は誰なの?」と、自分を確かめられない、確定できないたくさんの人たち。その地をEVスーパーセブンが巡る。八戸ナンバーが八戸市を超えて、被災地全体の「おらが町のナンバー」になり、心のより所になれればうれしいのだが…..。

八戸市版の出発式で、「EVは地域興しの自動車です」と申し上げた。地域の人々をつなぎ、絆を広げるパワーを持つと同時に、地域のエネルギーの自立を可能にすることで、新しい産業を興し、経済を活性化するというお話は、あ・し・た。

(舘内 端)

 
<舘内レポートアーカイブ>
愛しい出会い 2013/10/16
フェスティバルの秘密 2013/10/16
海や地球の愛し方 2013/10/9
喜び的最適値 2013/10/8
3×5=15=無尽蔵 2013/10/7
溶け出す、からだ 2013/10/6
魂の置き場 2013/10/5
八戸への感謝 2013/10/4
  


One Response to “【舘内レポート】八戸への感謝”

  1. ピーター・ヒューズ

    深いお話しです。まだまだ被災地の方々の傷は癒えていないでしょうが、そのことを忘れずにいなければなりませんね。

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