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リサイクルの心意気

2013年11月15日。

旅のゴールが、次第に近づいてくる。

今日は朝一番で、金沢市内にある自動車リサイクルの会社、会宝産業をお訪ねした。会宝産業さん自体、日本EVクラブの法人会員で、EVスーパーセブンを制作した八戸の東北自動車にも自動車リサイクルを手がける「エコブリッジ」という関連会社があり、チーフメカニックの恩田さんは実はそのエコブリッジのキーパーソン。金沢で時間があったら、ぜひ会宝産業を訪ねてくれと頼まれていたからだ。

金沢は朝からあいにくの雨模様だったけど、応援に駆けつけてくれた美女ジャーナリスト2人がコックピットへ。まずは、竹岡圭さんが運転する。

沿岸部の工場地帯にある会宝産業に到着。近藤典彦社長や会宝総合研究所代表取締役の鳥本俊和さんら、たくさんの社員のみなさんが歓迎してくださった。

会宝産業では今、ブラジルやナイジェリアなどで自動車リサイクルの合弁事業を展開しようとしている。また、中古車エンジンの性能を評価する国際規格の策定に向けて意欲的に取り組んでいる。

リサイクルの事業。自動車リサイクルは利益を確保しやすいが、家電や情報機器関連のリサイクルはなかなかもうけが出ない。だから、合弁で自動車リサイクルのノウハウを伝え、その事業による利益で家電リサイクルなどの事業もできるようにする。

それが、近藤社長の構想だという。

せっかく儲かる事業をやって、どうして儲からない事業まで手がけるのか。

世界を走る自動車の、およそ35%は日本車だ。日本固有の「もったいない」の心や利他の精神を世界に伝えつつ、日本が作ってきた自動車の「後始末をやろう」。

それが、近藤社長の理念なのだ。

世界にあふれた自動車を後始末する責任はどこにあるのか。作った会社に30%、使った人に30%、そして、リサイクルをなりわいにする我々が40%の責を負うつもりで取り組んでいる、と近藤社長。

今さえ、自分さえ、お金で得できさえすれば、という風潮が世の中をだめにしてきた。

「新しい、誰もが生きやすい世のなかにするために、まずは、自分たちができることからやっていこうという気持ちなんですよ」

すばらしい。

 


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