日本EVクラブの活動やメンバーの思いを紹介しています

一般社団法人日本EVクラブ(代表理事:舘内端)では、例年、会報として活動報告書を兼ねた『Annual Report』を発行しています。

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日本EVクラブ会報 2021
日本EVクラブ会報 2020
日本EVクラブ会報 2019

Contents

Special Message

自動車への持続可能な欲望
日本EVクラブ代表理事 舘内 端

Special Issue

10年目の「いざ、白馬」
EVラリー チャレンジの歴史
参加車両から充電器の数まで。データで見るEVラリーの軌跡

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Member’s Reports

会員レポート

石崎 啓幸(神奈川県)
岡部 匡伸(東京都)
新井 康祐(新潟県)
田中 精彦(千葉県)
中村 さつき(埼玉県)
古川 治(神奈川県)
高橋 利英(岡山県)
Russell Watson(New Zealand)

支部レポート

松本支部/岡部 匡伸
京都支部/鈴木 一史(ZEVEX)
西東京支部/丹羽 真一(ERK Cup Japan事務局)
広島支部/藤井 智康
白馬EVクラブ/渡辺 俊介

活動レポート 2022

2022年は少しずつ人々の活動が活発になり、「日本EVフェスティバル」「ジャパンEVラリー」「SDGs ERK on ICE」の3つのメインイベントも、盛況に終わりました。
また、子供たちが対象の「電気カート組立教室」や「オンラインミーティング」も無事に開催。いずれのイベントも常連の参加者に加えて、新たな参加者が増えたのが印象的です。
EVに対する興味と理解の深化を肌で感じることができました。

2022.7.23(土)~2022.7.24(日)
第9回ジャパンEVラリー白馬2022

日時 2022年7月23日(土)~7月24日(日)
会場 長野県白馬村 (白馬ジャンプ競技場ロータリー、エイブル白馬五竜)
後援 環境省、経済産業省、白馬村、白馬村観光局
協賛 株式会社e-Mobility Power、日産自動車株式会社、ニチコン株式会社、ビー・エム・ダブリュー株式会社、Hyundai Mobility Japan株式会社、本田技研工業株式会社、マツダ株式会社、三菱自動車工業株式会社
協力 Stellantisジャパン株式会社

今回で9回目となる「ジャパンEVラリー白馬」は、これまでの集合離散型のラリーから一歩進んだイベントを計画しました。会場となる白馬村は、「白馬村ゼロカーボンビジョン」を掲げ、2050年ゼロカーボン達成にむけ積極的に活動を展開しています。豊かな自然を有し、脱炭素に取り組む白馬村を知り、EVで楽しむことができるミッションラリーを実施しました。

■ EVラリー参加車両:79台(試乗車含む)
・主な参加車両:日産/リーフ・e-NV200・アリア・サクラ、三菱/i-MiEV・MiEVトラック・ミニキャブMiEV・アウトランダーPHEV・eKクロスEV、ホンダ/Honda e、ヒョンデ/Ioniq5、トヨタ/プリウスPHV・MIRAI、テスラ/モデル3・モデルX、BMW/i3・ix3・CE04、マツダ/MX-30 EV MODEL、FIAT/500e、e-Bug(EVビートル・コンバートEV)、Jaguar/MkII E340(コンバートEV)、ハイエース(コンバートEV)

■ ミッションラリー(7/23、7/24)
開催日の2日間を自由に使い、白馬村のスポットを巡る「デジタルスタンプラリー」を実施。また、EVラリーならではの「スペシャルミッション」を設定。スタンプラリーとスペシャルミッションの獲得ポイント数を合算して、日曜日の表彰式で結果を発表しました。
・デジタルスタンプポイント
①姫川源流湧水②地震災害伝承館③平川小水力発電所④白馬ジャンプ競技場⑤大出公園 展望台⑥木流川散策路⑦黒菱スカイライン⑧野平の棚田⑨水車の里⑩青鬼伝統的建造物群保存地区
・スペシャルミッション
①白馬村の充電設備がある宿に泊まる。②試乗会に参加する。③パレードに参加する。④ゴンドラで白馬の山を満喫する。⑤「#EVラリー白馬2022」のハッシュタグを付けて、ジャパンEVラリーへの道中、絶景スポットとEVなどをSNSに投稿。優秀賞は、白馬観光局賞として表彰しました。

■ 最新EV・PHEV試乗会(7/23)
冬季長野オリンピックでも利用された「白馬ジャンプ競技場」のロータリーを利用し開催。白馬村民も参加しやすい会場で、多くの地元の方に参加いただきました。モータージャーナリストがEVの特徴や走り方のコツを伝授するe-ドライブレッスンも好評をいただきました。
・試乗車:日産/アリア・サクラ、BMW/iX3・503e(PHEV)、ヒョンデ/IONIQ 5、ホンダ/Honda e、マツダ/MX-30 EV MODEL、三菱/eKクロスEV、FIAT/500e
・展示:給電コーナー/ニチコン パワームーバー
・参加ジャーナリスト:岡本幸一郎、斎藤 聡、竹岡 圭、御堀直嗣、諸星陽一

■EV気候マーチ(7/24)EVラリー参加車両による『EV気候マーチ』には60台が参加しました(過去最高)。白馬五竜から白馬ジャンプ競技場まで、白馬の自然を楽しみながらパレードを行いました。

■ EV白馬ナイト(7/23)、ランチ&表彰式(7/24)
参加のみなさんの交流の場として、参加自由、入退場自由の懇親会(EV白馬ナイト)を開催。予想を超える方に参加いただきました。翌日はランチをいただきながら表彰式を行いました。
・白馬村長賞(一番遠くから来た人):森山泰成(岡山県井原市)テスラモデル3で参加。
・白馬村観光局賞(ミッションラリーのミッション⑤SNSに「#EVラリー白馬」をつけて投稿してもらった中でもっとも優れた投稿):篠原知存(ハンドルネーム:ev_hobo)ホンダeで参加。
・パーフェクト賞(9回連続参加の皆勤賞):三坪達弥(i3)、湊ふみ代(リーフ)、中村さつき(リーフ)。
・スタンプラリー上位入賞者6名

2022年9月23日(金・祝)
第3回 SDGs ERK on ICE氷上電気カート競技会

日時 2022年9月23日(金・祝)
会場 新横浜スケートセンター(神奈川県)
後援 国土交通省、経済産業省、横浜市
協賛 本田技研工業株式会社

「SDGs ERK on ICE」は、SDGsに沿った新しいゼロエミッション・モータースポーツです。スケートリンクで電気レーシングカート(ERK)を走らせ、これまでにないレースの楽しさや、EVの魅力を体験することができます。

スケートリンク内に100メートルの楕円のコースを設定、4台のERKで各競技を行いました。3回目となる今回は、ビギナークラス、エキスパートクラスともにレースの数を増やして、より多くの参加者、とくに未体験の方に楽しんでいただけるようなレースを目指しました。

ビギナークラスは、先導車について2周し、先導車がコースアウト後グリッドに着き、一斉にスタートを切り、残りの1周で順位を競いました。6レース行い、6人の優勝者を表彰しました。参加者たちはカート初心者らしく慎重な様子で運転していましたが、ラスト1周はスピードを上げて果敢にレースに臨んでいました。今回参加した車椅子の女性は、「はじめての挑戦でしたが、こんなに楽しいと思わなかったです。もっと走りたかった」と感想を述べていました。

●ビギナークラス表彰式

エキスパートクラスは、1周目は先導車について走行し、2周目は2台ずつ2列に並んでローリングし、3周目にスタート、5周目のゴールで順位を競いました。6レース行い、6人の優勝者を表彰しました。
優勝は叶いませんでしたが、2022キッズカート全国大会のカデットクラスで1位に輝いた小学5年生の女子が参加、大人顔負けのスキルフルな走りで会場を沸かせていました。

また、2022オールジャパンEVグランプリシリーズにテスラで参戦中で、9月時点のランキング1位のドライバーが出場。見事優勝を飾りました。レース後のインタビューで「誰でも簡単かつ安全にテールを滑らせながらコーナリングできるというのは、氷上電気カートの大きな魅力のひとつだと思いました」と答えていました。

マスタークラスは、2チームずつのツインパシュート(追い抜き戦)をトーナメント戦で競いました。マスタークラスには8チームが参加。
ビギナーやエキスパートクラスのレースと異なり、ツインパシュート戦のマスタークラスでは途中でトップを交代しなくてはならず、テクニックと作戦が競われ、思いがけないレース展開で盛り上がりました。
優勝チームの『Pn LAB』は、FIA-F4選手権シリーズランキング1位の20歳のドライバーとスーパーFJシリーズランキング2位の22歳のドライバーという将来有望な若手レーサーのチーム。「新しいモータースポーツの形を体感したくて参加しました。遠く離れたサーキットではなく街中のスケートリンクでできるということやEVレースの魅力など、将来的な可能性を強く感じました」とインタビューに答えていました。
3回目となる「SDGs ERK on ICE」は、女性と10代の若者の参加が増え、年代も10代から70代までと幅広く、また障害を持つ人が参加するなど参加者の多様性が特徴的でした。経験やテクニックの差はあっても、みな一様に氷上電気レーシングカートを大いに楽しみつつ、エキサイティングなレースを繰り広げました。

●リザルト(結果)
・ビギナークラス優勝/鈴木和宏、黒沢昌生、六藤雄一、増田典恵、町田壮吾、鈴木尚司
・エキスパートクラス優勝/藤田光、町田拓巳、松波太郎、木村順、土志田洸彰、野口隆利
・マスタークラス優勝/Pn LAB(三井優介/安田航)

*スポーツ振興くじ助成金を受けて開催しました。

2022.11.26(土)
第28回 日本EVフェスティバル

日時 2022年11月26日(土)10:00~16:00(天候:雨のち晴れ)
会場 東京国際交流館プラザ平成および、シンボルプロムナード公園(東京国際交流館前)
後援 環境省、国土交通省、経済産業省、東京都
協賛 日産自動車株式会社、一般社団法人 日本自動車連盟、ビー・エム・ダブリュー株式会社、フォルクスワーゲン グループ ジャパン 株式会社、本田技研工業株式会社、三菱自動車工業株式会社、横浜ゴム株式会社、ニチコン株式会社、ダイハツ工業株式会社
協力 メルセデス・ベンツ日本株式会社
テーマ 「つながろう。みんなでCO2削減!!」

<EVシンポジウム>
地球温暖化・気候変動はますます私たちの生活に、そして産業・経済に影響力を強めています。世界のCO2排出量の20%あまりを排出する自動車のEV・PHEV化には一時の猶予もありません。自動車交通の改革が必要です。今回は、望ましい自動車のあり方について消費と生産の両面から考えるシンポジウムを実施しました。
●基調講演「自動車と資本主義と私たち」─欲望のゆくえ
・講師:日本EVクラブ代表 舘内 端

●プレゼンテーション①「行政のCO₂排出量削減計画」
・環境省 水・大気環境局自動車環境対策課 河田陽平

●プレゼンテーション②「モビリティ関連企業のゼロカーボン戦略」
・KTM Japan(株)増岡 淳 、エネチェンジ(株)田中喜之
・Terra Motors(株)酒井良成
・(株)141マーケティング『EVごはん』石井啓介

●オンラインミーティング「EV未来プログラム」公開ディスカッション
・テーマ/『クルマの地産地消、三輪EV“E3”が示すこれからのクルマ社会』
・パネラー:パネラー:「EV未来プロジェクト」メンバー(日本EVクラブ有志)


<最新EV&PHEV展示&試乗会>
EV・PHEV試乗会にはEVスポーツカーから軽EVトラックまで最新の車両が勢揃いしました。モータージャーナリストが同乗し、e-ドライブレッスンを実施。試乗会の稼働率は100%でした。
■試乗車
日産/サクラ・アリア、BMW/iX、VW/ID.4 Pro Launch Edition、ホンダ/Honda e、三菱/ekクロスEV

■メーカーEV/PHEV展示車(展示のみ)
メルセデス・ベンツ/EQS 450+、横浜ゴム/HER-02(2014年パイクスピーク参戦車両)・EV用タイヤ、ニチコン/パワームーバー(給電カフェ)

■電動バイク展示
二輪メーカーの電動バイク展示は、EVフェスティバル初。
〈GASGAS〉MC-E 5、〈BMW Motorrad〉CE 04、〈Honda〉BENLY e:/GYRO e:、〈YAMAHA〉E01/E-Vino/Tritown

■出展ブース(3F)
充電器ソリューションサービス、EV情報サービスなどの展示ブースを設置(今回初)。また、行政や全国の自治体の脱炭素に向けた取り組みを紹介する展示ブースでは、「EVに熱心な自治体はここ! 全国EV推進事業マップ」を掲示しました。

【EV関連企業展示】
エネチェンジ(株)/EV充電エネチェンジ・EVsmart、Terra Motors(株)/EV充電インフラ『Terra Charge』、ユアスタンド(株)/EV充電器サービス、(株)141マーケティング/EVごはん

【行政・自治体の出展】
東京都、長野県白馬村、山形県飯豊町
『EV普及に熱心な自治体はここ! 全国EV推進事業マップ』

<EV技術発表(日本EVクラブ会員手作りEV展示)>
国際交流館前のシンボルプロムナード公園に手作りEVを展示(今回初)。多くの方の注目を集めていました。
栃木県立鹿沼高等学校サイエンス部/KPCEV-10、千葉県自動車大学校/CATS EVシルビア、日本EVクラブ愛知支部/MiEV Truck with solar concent、GAO Planning/electric Fiat 500、OZ Motors/e-Bug ビートルEV・ニッサン リーフ 62kWhアップグレード、日本EVクラブ/EVサイド・バイ・サイド、T.M.WORKS/EVスーパーセブン、4WD電気自動車冒険チーム「ZEVEX~ゼベックス~」/EVジムニー「SJ2001」号、チームパレット/ESTRACTION ERK


<ミニトークショー>
「ジャーナリストのちょっと立ち話」と題し、ジャーナリストによるトークショーを行いました。
1回目「メーカーEV最新情報」/石井昌道&まるも亜希子
2回目「手作りEVのやさしい解説」/まるも亜希子&御堀直嗣


<Kids 電気カート組み立て体験>
電気カートを組み立てて、電気自動車の仕組みを学ぶ教室を実施(今回初)。親子でじっくり説明を聞きながら、電気カートの組み立てを体験してもらいました。

<デジタルスタンプラリー>
EVフェスティバルの各スペースを楽しみながら巡るデジタルスタンプラリーを実施(今回初)。スマホがあれば誰でも参加可能で、フェスティバル会場と、隣接する「日本科学未来館」の両方にチェックポイントを設け、クイズに答えてスタンプを集めてもらいました。

2022年3月19日(土)
「地球温暖化と自動車を学ぶ電気カート組立教室」

日時 2022年3月19日(土)
会場 東京国際交流館(東京お台場)

地球温暖化と電気自動車の関係を学ぶ講義と、電気カートを組み立てて、EVの仕組みを学ぶ組立体験教室を実施。配線ケーブル作り(端子付け)や、出力調整を行うプログラミングも体験。親子で乾電池とクリップを使ってクリップモーター作りにも挑戦してもらいました。
*子どもゆめ基金助成活動

2022年6月4日(土)
日本EVクラブ オンライン ミーティング 第5回「つくる自由を、マイクロEVで考えてみよう」

日時 2022年6月4日(土)
会場 オンライン

2020年に開催したオンラインセミナー<アフターコロナの自動車とモビリティを考える>の継続版として、これからのモビリティと私たちの生活を考えるオンラインミーティングをシリーズで展開しています。日本EVクラブ有志によるプロジェクトです
「EV未来プロジェクト」は、今必要なクルマ、今乗りたいクルマを、自分たちで作っていこうというプロジェクトです。
第5回のオンラインミーティングでは、道路を走るクルマを作る上での法令や法規をもとに、マイクロEVとして人気上昇中の三輪EVなどを取り上げ、マイクロEVや三輪EVの世界的な広がりなどを紹介しながら、幅広く意見交換を行いました。

2022年5月2日(月)
日本EVクラブ会報 vol.25(Annual Report 2021)発行

発行日 2022年5月2日(月)

特集では、第27回日本EVフェスティバルのシンポジウムで行ったオンラインミーティング「百万台EVプロジェクト」を取り上げ、新しいクルマ社会のかたちを考えました。