洞爺湖キャラバンDailyレポート 木野 龍逸

プロフィール

木野 龍逸

フリーランスのライター兼カメラマン
海外生活での経験から環境問題に興味を持ち、主にクルマの環境問題、次世代車、エネルギー問題、経済と環境の関係等について、国内外、辺境地等での取材を手がける。一般紙、自動車専門誌等を中心に活動中。日本EVクラブ会員。

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2008年06月24日 14:10

「普通のクルマはゆっくり走ってもおもしろくないんだけど、これはすごくおもしろい」

午前11時過ぎ。R1eとiMiEVが霧雨の中を快調に走る。八幡平市から二戸市まで、距離は約60km。基本的にはいったん登ってから下る、山道が続く。

出発してからすぐ、R1eとiMiEVが別のルートをとった。別に競争してるわけでもないんだけども、なんとなく離ればなれになった。レポーター・ボクの乗ったサポートカーは、姿の見えたiMiEVを追っかけた。iMiEVのドライバーは斎藤さんだ。

_N1N0620.jpgここからしばらく、気持ちのいいワインディングが続く県道を走ったんだけども、iMiEVの速いこと速いこと。速いというのはアベレージという意味で、なんだか安定感抜群でコーナーを抜けていくので、腰高のSUVは追いかけるのがちょっと厳しい。なんか、気持ちよさそうだったのだが、後で聞くと、「エコドライブしてないし」と、気持ちよかったようだ。

一方のR1eは津々見さんの運転。日本のレース界では重鎮の部類に入る人で、65歳を超えてますます元気。R1eについては、「いやあ、楽しいねえ」だそうだ。
「普通のクルマは、普通にゆっくり走ってもおもしろくないんだけど、これはすごくおもしろい。回生ブレーキのコツもちょっとつかんだしね」

ちょっと解説を加えると、R1eは、発進~時速10km程度の低速域を超えると、アクセルペダルの戻し操作で回生ブレーキをかけられるようになる。つまりは、エンジンブレーキのような感じだ。このときに、回生ブレーキの強弱(つまり回収電気料の大小)のコントロール幅がけっこうあるので、使い方によってはフットブレーキをほとんど踏まずに止まることができるのだ。

今までのドライバーはみんな、この方法でエネルギーを回収していたので、R1eは航続距離が予想より大きく伸びたのだ。津々見さんも、この操作感覚がおもしろい上に、二戸までの区間はR1eが厳しいという予想だたので、「いやあ、ぎりぎりのほうが緊張感があっていいね」と、ほんとうに楽しそうに笑う。そして二戸の岩手スバルに到着してみれば、電池残量は16kmを残していた。ずいぶんエコドライブしたんだなあ。そのわりには流れにのって走っていたんで、やっぱり足技に違いがあるんだろう。

_MG_7464.jpgということで、昼の12時を少し回ったころ、二戸市の岩手スバル二戸バイパス店に到着。R1eの試乗会をし、急速充電をし、3人のドライバーはラーメンでエネルギーを充填し、13時20分にお店を出発。4号線で奥羽山脈を越えて太平洋に出るべく、北に向かっていったのだった。こんどのドライバーは、iMiEVが斎藤さん、R1eはそのまま津々見さんが乗っていったのだった。

 

 

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