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8/29(日)日本科学未来館にて開催

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6/27 第1回「EV入門塾」レポート

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6/27 第1回「EV入門塾」レポート

 

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jaf_ev_006s.JPG jaf_ev_005s.JPG  2010627日、東京の日本科学未来館で第1回のEV塾が開催されました。内容は、三菱自動車と日産のEVへの取り組みと、EVを取り巻く周辺環境についての講義、三菱i-MiEV、日本EVクラブ製作のミラEVの試乗です。講師は、三菱自動車工業からEV事業推進部の堤健一氏、日産自動車からゼロエミッション事業本部の加治慶光氏、日本EVクラブの舘内端代表が務めました。

 

jaf_ev_014s.JPG こうしたなか、日本EVクラブはガソリン車からコンバートしたミラEVで東京〜大阪間を途中無充電で走破し、電池量、あるいは充電場所さえあればEVの利便性が飛躍的に高まることを示しました。舘内氏は、今後は、EVだから航続距離が短いと決め付けるのではなく、「夢のEVをぜひ作って欲しいと思っています。何千万円でもいい。そんな夢のEVもあっていい」と希望を語りました

 

kaji_1s.JPG  日産の加治氏は、2010年末に発売予定のリーフについて解説。リーフの発表以来、世界各国で協力関係を築きつつあり、現在では60以上の国・地域で電力会社、行政、企業などと組んだプロジェクトが進んでいるそうです。EVに関しての大きな特徴は、ガソリンスタンドに行かなくても家庭で充電できる点で、「一昔前ならドラえもん級の驚き」ではないかと指摘しました。

 

  とはいえ、日常生活では外で充電できる環境は必須で、充電可能な場所も整備していくとのこと。すでに発表しているように、2200カ所すべての日産販売店に200ボルトのコンセント、うち200カ所に急速充電器を配置していくそうです。携帯電話を使った充電状況の確認、充電場所検索など利便性確保にも取り組んでいきながら、今後は商用やコンパクトのEVも用意していく予定です。

 

tsutsumi_001s.JPG 三菱自動車の堤氏は、EVが必要とされる要因について「クルマが爆発的に増えることが問題」という点を強調。今後は、エンジンだけではとても追いつかないといい、三菱がEVを開発、販売していく大きな要因に挙げました。ちなみに三菱は1966年からEV開発に取り組み、90年代に開発、販売したリベロのEVは、三菱のクルマの中で最も高い値段のついたクルマだと言って笑いを誘いました。 

 

 冗談はさておき、i-MiEVに関しては極めて正確な情報を公開していたのが印象的でした。一回の充電で走行可能な距離は、日常モードでは、今の暑い季節では上手に走って100kmを少し超えるくらいだそうです。また社内調査では、ふだんの使用は休日利用だと約80%の人が走行距離60km程度、平日では90%が40km程度であり、これなら現状の走行距離でもカバーできるのではないかとの認識を示しました

 

 一方で充電インフラは必要であり、その場合、販売店に設置すると休日や夜間は利用できないため、ローソンや大型ショッピングセンターなど、外部との協力を進めているそうです。話はクルマの制御に関する具体的な内容にも踏み込み、低速域ではアクセルレスポンスを少し緩くしていることの他、講義の後の質疑応答ではヒーターの効率向上が課題であることなどにも触れました。三菱は2010年度には4000台を、そして環境ビジョン2020で示したように今後10年で、EVの生産比率を全体の20%以上に引き上げていくそうです。

jaf_ev_011s.JPG 講義のあとは試乗会と質疑応答。質疑応答では質問が止まらず、当初予定を大幅にオーバーして、試乗会終了近くまで続きました。試乗会は、4台のi-MiEVと、日本EVクラブのミラEVを使い、ほとんどすべての人が両方のクルマを運転することができました。運転後の感想は、思った以上に速い、加速が良い、静か、早く買いたいというポジティブな意見がたくさん聞かれました。もっとも、価格がもう少し安くなれば、という条件付きではありました。価格に関してはまだまだですが、基本性能に満足した人が多いことを思えば、EVの将来には光明が指しているといえるのではないでしょうか。

 

次回EV塾は8月29日(日)に開催します。ふるってご参加ください。

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