再生エネルギーへの動きから

古谷 武大(大阪府)

仕事柄、欧州の再エネの動きに注視しています。欧州ではコロナショックからの復興を目的(名分?)として7,500億ユーロ規模の復興基金が設立され、中期予算も合わせた内の一部が2050年の温室効果ガス排出実質ゼロ実現に向けた気候変動対策に充てられていくそうです。
景気刺激策にもなりますし、2050年に脱炭素が実現されるまでの30年間、欧州域外への事業展開での雇用維持等も期待しているのでしょうね。
足元では再エネ固有の問題もありますが、蓄電池や水素の技術を活用して乗り越えようという様に、新たな事業機会と捉える傾向が見られます。これでは欧州での脱炭素の動きは止まりませんね。

さて、GAFA等の大企業ではESG(環境・社会・ガバナンス)への動きから、調達電力を風力や太陽光発電等の再エネに切り替えています。最近、取引先にも再エネ電源の調達を求める動きが見られたのが気になっています。そうやって再エネがより多くの企業に普及していくのかもしれませんし、やがてはEVの普及もESGの面でも加速していくのかもしれませんね。

日本EVクラブの活動をずーっと見てきましたが、ようやくEVの本格普及が始まりそうですね。とはいえ、これまで何度か聞いた言葉ですが、コンバートカーしかなかった時代と比べると隔世の感はありますね。コロナ下の活動が続きますが、EVに関心が薄い人達への訴えもますます大事になってきた様に思います。さらなる活動を期待しています。

日本EVクラブ会報 2020 に戻る