気候変動と白馬村

白馬EVクラブ/渡辺 俊介

2020年で7回目を迎えた『ジャパンEVラリー白馬』が、無事開催されたことを嬉しく思っています。コロナ禍で先行きが見通せないなかで、開催時期を10月に遅らせ、期間の短縮や内容の簡素化もありましたが、白馬村主催の『白馬COOL CHOICEイベント』と同時開催したことで、充実の内容になりました。また開催時期を晩秋としたことで、深まる紅葉と北アルプスの冠雪など、これまでと違った白馬を見つけていただけたのではないでしょうか。

イベントでは、最新の電気自動車とプラグインハイブリッド車の試乗会のほかに、フォーラムも行われました。長野県環境保全研究所の浜田崇氏を迎えた講演では、気候変動が白馬の気候や北アルプスの降雪に与える影響を、さまざまなデータやシミュレーションとともに解説していただきました。そのなかで温暖化では小雪期と多雪期が極端化するとの予測が示されました。実際に今冬の白馬は、数年ぶりの大雪となりました。しかしコロナ禍の影響でスキー客は例年の5割ほどに減少し、また来冬以降の降雪状況も不透明です。

四季を通じて気候変動の影響を大きく受ける白馬村では、行政や事業者だけでなく村民一人ひとりの環境意識がとても高まっていることを実感します。私たち白馬EVクラブも電気自動車を通したアプローチを検討し提言しています。大事なのは未来の技術革新に期待するだけでなく、今できるアクションを積極的に始めることではないでしょうか。

2021年の『ジャパンEVラリー白馬』も、ラリー参加者と村民のみなさんが、一緒になって白馬の自然や地球環境について、そしてワクワクする未来について考えるイベントになればと思います。
今年もまた、白馬でみなさんにお会いできることを楽しみにしています。

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